長く軟式野球に拘っている関係で、アイランドリーグ開幕で
最も気になった選手が相原であった。
理由は簡単、軟式出身の投手と言う過去に注目したのである。
ところが窪内が入団して、彼と話す機会が増えるにつれ
彼とは少なからず、因縁めいた繋がりを感じだしたのである。
窪内には二人の兄がいる、一番上の兄は今年32歳
高知商業から、茨城の住金鹿島で3年間野球をしていた。
当時Jリーグができ鹿島スタジアムが出来たばかりで、
ジーコ選手を見に多くの人が集まってきていた。
私も野球、サッカー見物に良く出かけたのだが、そこでおそらく
相原は中学に入ったばかりの可愛い顔をして、
ボールを追いかけていたのだろう。
2001年9月に北海道標津町で、
高松宮杯の軟式野球全国大会が行なわれた。
県選抜チームで2番目の兄と窪内は、同行した私と共に中標津町に
いたのであるが、
実はこの大会で優勝したチーム、茨城メインズのエースこそ、
相原雅也なのである。
後2つ勝てば決勝で相原と対決できたかも知れない。
それよりも、北の果てで戦っていた者同士が、
FDでチームメイトになる。
この偶然から、少なからぬ因縁を感じ、相原雅也投手を
見続けているのである。
勿論彼の人格、プレイ全てが素晴らしいのも理由であるが。
CS第3戦負けてしまえば、
相原にとってFD最後の試合になるかも知れない、
そう思い友人と共にオリスタに足を運んだ。
開始前のセレモニーが行なわれている時、
3塁側のダッグアウト裏にあるブルペンで藤城監督が
じっと見つめる中、小山田を相手に相原が調整していた。
気が付けば反対側で相原のお兄さんが心配そうな顔をして
その様子を見つめている。
CS初戦思わぬプレッシャーから本来の投球が出来ずに、
涙した相原。その雪辱を果たす重要な試合。
そして敗れれば最後となるかも知れない、リーグのマウンド。
小山田の掛け声に負けないほどの大きな音を出して
相原の投球がミットをたたいた。
試合が始まる。
この試合まず山健のホームランが飛び出し3点を貰った。
1回裏
一番近藤 外角低目 ストレート ストライク
内角中 ストレート サード強襲の2塁打
二番三輪 外角低目 ストレート サードセフティバント
1、3塁
三番堂上 外角高目 スライダー ボール
外角高目 スライダー ボール
外角高目 ストレート ボール セカンドフライ
四番森田 外角高目 ストレート ボール
外角高目 スライダー ファール
真中低目 フォーク ストライク
内角低目 カーブ ストライク セカンドフライ
五番若林 外角低目 スライダー ストライク
外角中 ストレート ボール
外角中 スライダー ボール
外角低目 ストレート ボール
内角高目 スライダー ストライク センターフライ
2回裏
六番東山 内角低目 ストレート ストライク
内角低目 ストレート ストライク
内角低目 フォーク ボール
外角低目 ストレート ストライク センターフライ
七番国本 外角低目 ストレート ボール
内角中 スライダー ストライク センターライナー
八番井吉 内角高目 カーブ ストライク ライト前ヒット
九番八木 内角低目 ストレート ボール
内角中 ストレート ストライク
外角低目 ストレート ファール
内角高目 ストレート ファール
外角低目 ストレート ボール
内角高目 ストレート ボール
真中低目 フォーク ボール 空振り三振
3回裏
一番近藤 外角中 カーブ ストライク
内角低目 スライダー ストライク
外角高目 ストレート ボール
外角高目 ストレート ボール
内角中 ストレート ボール
外角低目 ストレート ボール センター前ヒット
二番三輪 内角高目 ストレート ファール
内角低目 ストレート ストライク センターフライ
三番堂上 外角低目 ここで初めてみせる球が投じられた。
チェンジアップ気味に見えるこの球は
後でも2度投じられたが、抜いたスライダーか
カットボールかもしれない。
この一球で堂上はライトフライとなる。
四番森田 外角中 ストレート ストライク
外角中 スライダー ボール
外角高目 カーブ ボール
内角低目 ストレート ファール
外角高目 スライダー ボール レフトフライ
4回裏
五番若林 外角中 スライダー ストライク レフト前ヒット
六番東山 内角高目 ストレート ファール
内角高目 カーブ ボール
内角低目 ストレート ファール
外角高目 ストレート ボール
内角低目 ストレート ボール セカンドゴロ
七番国本 外角低目 スライダー ストライク
内角中 フォーク ストライク
外角中 ストレート ボール
外角高目 スライダー ボール
内角低目 ストレート ファール
真中高目 ストレート ボール
内角低目 ストレート ファール
真中低目 フォーク ボール 空振り三振
八番井吉 外角低目 ストレート ボール
外角中 ストレート ストライク
内角低目 ストレート ボール
外角中 スライダー ストライク
外角中 ストレート ボール サード内野安打
九番八木 内角中 ストレート ファール
内角低目 ストレート ボール
外角中 スライダー ストライク
外角中 ストレート ファール 最速140k
内角高目 ストレート ボール
内角高目 カーブ ボール
内角低目 ストレート ストライク レフトフライ
5回裏
一番近藤 外角低目 スライダー ファール
内角低目 ストレート ストライク ショートゴロ
二番三輪 真中低目 ここで例の緩い球 ショートフライ
三番堂上 外角低目 ストレート ボール
外角低目 又例の球 ボール
外角高目 ストレート ボール
外角中 スライダー ストライク
外角高目 フォーク ストライク
内角中 ストレート ボール 四球
四番森田 外角中 スライダー ストライク
外角高目 ストレート ボール
外角高目 スライダー ストライク
外角高目 ストレート ボール
外角低目 フォーク ボール
真中低目 フォーク ボール 四球
五番若林 外角高目 ストレート ボール
外角中 スライダー ストライク
外角高目 カーブ ボール
内角中 ストレート ストライク ライトフライ
5回を投げて無失点に抑えた相原はそれまでの気負いが消え
内に秘めた闘志で、OGの打者に向かっていった。
決して彼の実力が出し切れたと言えるほど調子は
良くないように見えたが、精一杯頑張っている姿には、
”気迫”が漂っていた。
何より嬉しかったのは、彼の投球術が変わって見えた事である。
今までの相原は主審と勝負していた感が有った。
この投球には主審が必要ない程の、投手と打者の勝負が見えた。
リーグ登板最後となるかも知れない相原の投じた八十九球は、
相原の2年間の集大成と言えるものであった。
打者に向かって真っ向勝負を挑む姿は、
これから彼が一段高く飛ぶ可能性を感じた。
15日、残念ながら、FDは今季の試合を終えた。
16日にかけた相原の願いは叶わなくなったが、
この投球が来季も見れる事を願いたいものである。
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リーグを去るようです。
寂しくなりますね。
今年のドラフトも厳しそうですが、
一人でも掛かると良いのですが・・・・
伊藤はどうでしょう?
今季のドラフトは深沢と、うまく行けば高梨が
育成枠でしょうね。
深沢には1次で行く可能性も出てますが。
野手では、行けそうなのはいないでしょうね。
投げれるコントロールがあるとみました。
正反対にビュンビュン速球をなげるのでその素質を
みこまれNPB入りする若い投手がいますが、言葉は
悪いのですが、頭が悪く打者を抑えるテクニック
が身につかず、結局は2軍でクビというパターン
がよくありますよね。どうもスピードガンが出てから
MAXスピードがその投手の力という風潮がつよすぎる
と思います。私は野手ではFDの山本の遠心力のきいた
スィングは彼の努力しだいではNPBでやれると思いますよ。
スピードは後から付けても、たかだか知れてる。
今の相原じゃNPB2軍相手でも厳しいだろう。
自分の自信を持てる球を磨くべき。
山本はILレベルの投手相手で、その上
監督の温情で四番に座ってるだけ。
努力前提なら、他の選手も通用しちゃうよ。
贔屓の引き倒しのような考えは
いい加減に止めて冷静に見てあげようよ。
に努力する気質が大部分なところがありますよ。
これ以上はコラムを荒らすことになるので書きません。
>コモエスタ越谷さん
私のコメント欄での討論は多いに結構ですよ(笑)
私も参加しますのでどんどんやってください。
問題はILレベルとNPBレベルがどれ程違うか
と言う所でしょう。
それを前提に話をしないと、アンチリーグファンの
意見と、リーグのバカファンの話で終わります。
そこら辺を考えた討論をしましょう。
しかし、そこには130Kのストレートをそれ以上に見せる
遅球を持っていることが条件であり
また、それを自在に投げ分けることができる
コントロールを持っていることが必須になる。
審判のレベルも絡むとは思うが
現在のILにそれだけの条件に合致する投手はいない。
また、投球術を語るのにILの打者相手にでは
余りにもレベルが低すぎるだろう。
NPBキャンプやオープン戦、レギュラーシーズンを見に行けば
ILでの試合がいかに素人臭いか判ると思うが。
きっぱりと言えるが現状の相原なら
アマ球界には掃いて捨てるほど存在している。
>現在のILにそれだけの条件に合致する投手はいない。
いや、いますよ凄いのが(笑)
FDの上里田です、但し彼は故障持ちですから、
NPBがとってくれません。
故障さえなければ、リーグに居る選手ではないでしょう。
私は相原投手に技巧派としての将来性をみているわけ
です。自分は学生野球までの経験しかありませんが、それでもいえることはコーナーに球を散らせる投手というのはそんなにいませんでした。
確かにおっしゃるようにNPBで成功するには相原
はいろいろな意味でパワーレスかもしれません。しか
し何か彼の投球をみていてそれを補う何かを感じた
わけです。
まあしかしあなたのいわれることもわかります。
お互い自分の意見ですので、否定はしません。
>コーナーに球を散らせる投手というのはそんなにいませんでした。
そこに、話の原点の違いがあります。
yakyuzukiさんの話は、その程度の野球からの話から
始まっているのが良く解りました。
それが出来なくては、投手とは言えません。
そんな投手を打っている打者も大した事はないでしょう。
野球と言うより、草野球です。
軟式でも、県大会クラスではそう言う投手はいません。
(たまに、打力で上がってきたチームにいますが)
もう少しレベルの高い野球(NPBでなくとも)を
見る事をお勧めします。
上里田は見ていてプロらしさを感じる数少ない投手の一人でした。
しかし、一年間持続できないのは何故か?と思っていましたが
故障持ち選手だったのですね。
ILの目標が育成などと言う後の無い方針なので
故障持ちは腰を落ち着けて直す事ができないのでしょう。
もう少し、長い目で選手を育成できる余裕があれば
上里田以外にも伸び代を見出す事ができる選手も居るでしょう。
>yakyuzukiさん
投手は小学生レベルでも気の利いた選手ならコーナーに散らす事を考えます。
それを持って配球と呼ぶには、あまりにもNPBを舐めた意見かと。
相原選手の場合、自信の持ち球を最大限に活かす為の配球を
心掛けているかと言えば、少し違うように見えます。
むしろ、自信の持ち球に酔っているかのような配球が多いのでは?
折角の持ち球が活かしきれていないように映るシーンも多々あったように思えます。
上里田の事も含めて、近いうちにリーグ
2年間の総括をして見たいと思います。
育成できたかどうか?を。